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漢方薬について①

[2020.07.13]

漢方とは、2000年以上前から中国で行われてきた医療(中医学)が江戸時代に日本へ伝来して日本独自に発展してきたものです。現在一般的に使用されている薬(現代薬)ができる前のお薬です。
現代薬は構造が明確な化学物質からなり、作用機序(薬効)が明らかです。一方、漢方薬は非常に多くの有機化合物や無機化合物で構成されているため主な生理活性物質は解明されているものの様々な作用機序(薬効)があり、その配合により作用機序(薬効)が変わることもあります。
従って、漢方薬の効果は一つではなく体に様々な作用をもたらします。

「同病異治(どうびょういち)」とは同じ病気や症状でも、体力や体質のより異なった漢方薬で治療すること、「異病同治(いびょうどうち)」とは異なった病気や症状も同じ漢方薬で治療することです。例えば葛根湯は「かぜ」以外にも「頭痛」や「肩こり」、「蕁麻疹」に使用することもあります(異病同治)。
これは漢方薬治療に特有のもので、患者さんそれぞれの体質に合ったお薬を処方するいわゆるオーダーメイド治療です。また同じ患者さんでも治療経過によって体質が変わっていきますので、同じ症状でも時に違った漢方薬が有用となることもあります。

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